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釣り場 : 大分県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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藤河内渓谷、再び

2019年 4月 25日 15時頃

4月25日、約2ヶ月ぶりにやって来たここ藤河内渓谷は、少し見ないうちに随分と季節が移り変わっていた。前回訪れたのは丁度、山桜が蕾を開く頃。渓流の岩にはまだ苔も生えきっておらず、足元には地面を覆ってしまう程、只々落ち葉が広がるばかりだった。今やその面影はなく、渓谷の片隅を歩けば、野生動物の足跡や木の実。上を見上げれば、青々とした木々の隙間から羽虫が飛び交うのが見て取れる。

釣りを楽しむ傍ら、暖かいコーヒーを現地で飲むのが日課になっていたが、そんな事も忘れてしまうほど現地は蒸し暑さが際立つ。いつしか冷たい飲み物が恋しい季節になった。ゴールデンウィーク10連休直前。季節はもうすっかり夏の風情が漂う。さて本日は雨。それも久々の長雨とあって、意気揚々と車へ釣り道具を詰め込んだ。小さな渓谷の宿命だろう。ここ最近は、しばらくまとまった雨が降っておらず、山から流れる水の供給量も次第に乏しくなり、徐々に減水。狙い目となるポイントが、非常に限られている状況であった。そこで毎日天気予報とにらめっこ。今か今かと、このチャンスを待ちわびていた訳だ。

早朝4時30分。この時間であれば市内から目的地の渓谷までさほど時間は掛からない。道中しばし休憩を挟むとしても、明け方には山へ入れる計算だ。当日は早朝6時着。足早にタックルを組んだら遊漁券をカバンにぶら下げ、いよいよ入渓。まずは貯水湖のすぐ上。エメラルドグリーンが印象的なトロ場を探ることとする。ルアーをキャストすると、まずはヤマメの稚魚が群れをなしてルアーを追尾してくる。これも渓流釣りにおいては夏の風物詩。羽虫が沢山出てくる初夏には、稚魚がこうして積極的にアタックを試みる。

ルアーを追尾する群れの中には、少し成長した個体も交じる様だが、こうしたサイズを選りすぐり厳選するよりも、更に上流へ釣り上がり場数を稼ぐ方が効率は良さそうだ。トロ場に見切りを付け、数ある落ち込みや流れ込みを探りながら釣り上がる。増水すると普段は気にも掛けず歩いているルートが、たちまち一級ポイントとなる事もある。すなわち、魚に悟られないルートは山へ入る度異なり、こうして雨が降る度、数時間単位で変化を増すということだ。

増水時はポイントが増えるため、またと無いチャンスに繋がるが、より一層周囲の状況に気を配る必要がある。釣り上がること1時間。何とか数匹を追加する。サイズは変わらず横ばいのまま、遂にこのエリア最大の淵へ突き当たった。しかし、淵の側面に目をやると人工の足場がかかっており、工事関係者だろうか、人が定期的に出入りした形跡が見られる。工事が終われば、魚はすぐに戻って来るのだが、今回に限っては思っても無い誤算が生じた。念の為アプローチを試みるが、やはりアタリは乏しい。

そこで一旦入渓した地点へ戻り、さらに上流を目指して車で移動し、続けてバンガロー近辺へ降りる。ここは先程の川幅より更に狭くなる。時刻は正午を過ぎ、蒸し暑さがより増した様にも感じる。渓流の流水に入れば動き易く、この暑さも多少は和らぐだろうが、こうも狭い川幅では人の気配を消すのが精一杯で、到底入水出来たものではない。遠目からアプローチを試みる。小さな瀬からの落ち込みが多いこのエリアでは、増水による釣果の伸び幅が広く、数釣りに適した環境といえる。

更にどういう事か、下流よりもサイズが良いと来たものだから、より慎重に狙ってしまうのも無理はない。ただし小規模な落ち込みが多いということは、よりタイトに魚が付いているとも捉えられる。少々シビアな場面もあり、やはり立ち位置を変えルアーの見せ方を意識する事も時折必要と感じる。サイズは平均して20cm前後まで上がり1つの落ち込みに1匹から2匹程度付いているといった印象だ。ヒットルアーは、お馴染みリュウキのヘビーシンキング。振り返ってみれば、このルアーも購入から3年目を迎え、随分と年季が入っているが、リップやボディが欠けたり割れたりする事も無く、解禁日に合わせてフックを交換している程度で未だバリバリの現役。改めてよく出来たルアーだと感心させられる。

大場所で使用したルアーは主にDコンタクト。こちらも言わずもがな渓流アングラーなら定番中の定番ミノー。今回は水量、流速といった関係で使用頻度はそれ程多くはないが、深場に限らず小場所や瀬周りの攻略にも十分通用するルアー。価格帯が少々上がってしまうのがネックだが、持っていると必ず役に立つ渓流ルアーフィッシングのマストアイテムといって過言では無い。

さて、最初は中々掴めなかったパターンも時間の経過と共に掴み始め、釣果は2ケタを超えた。サイズは10cm位の幼魚から24cm の良型まで様々だ。全体を通して見ると、ムラはあれど活性は高く十分に楽しめる結果となった。どうしてもトロ場や淵など大場所へ時間を割きがちだが、今回の傾向を見るに小場所にこそ、より慎重にアプローチする事が重要になりそうだ。また、もう一点確かに言えるのは、暖かくなり羽虫が増えたことによって魚達が上を意識しているといった点だ。今回もルアーの着水と同時にアタリが出るパターンが度々あった。魚達も徐々に夏パターンへとシフトしている様だった。

これから様々なレジャーが本格化するシーズンを迎える。夏休みの思い出作りに。キャンプのお供に。是非みどり豊かな山々を楽しみ尽くしてはいかがだろうか。

Text & Photo by 伊水 衣鳴

筆者のタックル

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