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釣り場 : 大分県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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池永祐二が語る梅雨グロの攻略法

2013年 5月 22日 16時頃

今回は梅雨グロについてペンを執りました。クロは人気ターゲットとして、大分の磯釣りでは最も人気が高い釣魚です。特に佐伯市の鶴見・米水津・蒲江は、全国大会を開催できるほど多くの磯が点在して良く釣れるので、東九州の代表的な釣り場にもなっています。クロは一年を通じて釣れる魚として有名で、内湾の防波堤から沖磯まで幅広く生息しています。そしてクロはチヌと違って沖側の磯に行けば行くほど、大型に巡り合えるチャンスが広がります。大分の主な磯でクロが釣れるのは、5月下旬から7月中旬の梅雨グロと、10月下旬から12月の秋グロ。続いて1月から3月中旬までの寒グロなどが主な釣期となります。釣期以外でもムラはありますが、時々大釣れすることや年によっては釣期が前後にズレるので、結果的に年間を通じて釣れる魚として定着しています。

そんな中、梅雨グロは年間でも釣れ易く県内外から多くの釣り人が押し寄せます。この頃は西九州側も凪の状態が多いため、釣り人が九州全域に拡散するので、12月から3月ほどの混雑はない様です。またこの時期のクロは、佐伯湾などの比較的浅い湾内に産卵後の大型グロが居残っており、沖磯に行かなくても近場の湾内で大型グロが釣れる確率も高いのが特徴です。ちなみに私が湾内で釣った最大のクロは、鶴見の白崎の一部で切の鼻の西側へ歩行出来る地磯で、2011年の5 月に釣った1・8㎏級が記録です。それでは、この梅雨グロに特化して、釣り方のポイントを押さえていきましょう。

①1流し1分…梅雨グロは海面から2ヒロくらいまでで食って来ることが多く、深ダナは狙わない様にするのがコツ。クロの捕食行動は上向き加減で、エサを見つけて下から上へと泳ぎ、エサを咥えたら反転して下方向へ泳ぎ、再び下から上へと泳いでエサを食う動作で、数回繰り返すパターンを多く見受けます。だから深いタナまで狙わない意味合いとして、「1流し1分」の目安なのです。でも、全てが梅雨グロの特徴に当てはまる訳ではありません。ツケエの残り具合や潮の満ち引き(特に下げ潮)時にはタナが深くなる傾向もあるので、時には2〜3ピロくらいのタナまで探ることも必要です。

②ノーガン(ガン玉を付けない)…これはツケエを浅いタナでマキエと長く同調させる目的として、その対策がガン玉を付けないという意味を表しています。ガン玉を取り付けるということは、一般的に早く沈むということ。それにつられてツケエがマキエよりも速く沈んでしまいます。そのわずかな差が、浮いて来るクロを食わす確率を下げるのです。極力ガン玉を使わずに、浅いタナでツケエとマキエの同調を図る釣りを目指しましょう。ガン玉を打つ時は、風が強い時に海中にクサビを打ち込む目的で使うことが一つ。本流釣などで仕掛けが浮き上がるのを防止するために使うことが二つ目。三つ目はイズスミを避わす時に打つことでしょう。

③軽いハリを使う…40〜50㎎程度の軽めのハリを使いましょう(私は1000釣法を13年以上行っているので、ハリを選ぶ基準は重さを重視しています)。これもノーガンと同じ理由です。浅いタナでマキエとツケエの同調時間を長く保つ目的です。ちなみに私は、「競技ヴィトム」の5・5号〜6号を多用しています。私の釣法が1000釣法という意味もあるのですが、ハリの重さを考慮した時にマキエとの同調がマッチしていることが大切です。なお、バーブレスのフックを使用するのは、必要以外のクロはリリースしており、釣れた魚が空中に居る時間を少なくしたいからです。特にコッパグロが多くなるし、ベラやフグなどゴムの様な唇を持つ魚のハリ外しで重宝しています。また、体や服に刺さっても簡単に外すことが出来るので愛用しているのです。

④遠投する…人によって「遠投」という言葉の定義はまちまちですが、ここでは25〜30mくらいの距離を狙うことを前 提とします。この時期はエサ盗りも活発に動く様になります。特に佐伯湾内(鶴見)の磯はスズメダイなどが多く、これらのエサ盗りを避わす意味で25〜30mの遠投なのです。それとこの時期は風が弱い時が多く、なおかつクロが浮いて来るという好条件が揃っているからです。風が弱いということは、道糸が仕掛けに対して悪さをする事が少ないということ。だからツケエとマキエが同調しやすいのです。クロが浮くということは、浅いタナで食って来るということ。ゆえに仕掛けを流す時間や距離が短くなるということで、これによりツケエとマキエは、ズレることが少なくなって釣れるのです。この時期に遠投釣法をマスターすることが、一年間で最も良い時期なのです。ただし遠投ばかりしていてはいけません。「クロは潮を釣れ」。この言葉がクロ釣りでは最も重要なので、潮目や潮筋がある限り、そのポイントを重点的に狙わないといけません。エサを捕食するために数多くのクロが集まって待機している好ポイントだからです。

⑤遠投仕様のマキエ作り…マキエ作りは、釣果に直接影響する重要な工程です。よって私は他人にマキエを作ってもらうことは一切しません。入念に混ぜること・マキエを馴染ませること・釣り場ですぐにマキエが打てること・ビニール袋など、ゴミの持ち込みを少なくすること…などから、あらかじめ釣具店で混ぜることを基本にしています。マキエ作りで注意すべきことは、沖アミの解凍状態です。私は沖アミの解凍を釣具店へ依頼する時、全解凍に近い解凍をお願いしています。凍った沖アミが多く混在する沖アミと、集魚剤を混ぜると馴染まないからです。釣具店に設置しているマキエを作る機械を使って凍った沖アミと集魚剤と混ぜる人を見かけます。後で混ぜ直して使っていれば納得出来ますが、そのまま使っているとしたらマキエとしての効果をかなり失っていると判断します。よって、凍った沖アミが多く混在するマキエを使う時には、集魚剤と混ぜる前に沖アミだけの状態で水をかけ、凍った沖アミを解かしてから集魚剤と混ぜるのです。凍った沖アミが多く混在したまま集魚剤と混ぜて丁度良い状態になっても、釣っている途中で凍った沖アミが溶けるので、マキエそのものが緩くなってしまいます。この不具合をなくすため、沖アミを集魚剤と混ぜる前には沖アミの解凍が必要な訳です。

また、遠投仕様のマキエを作る時には、沖アミの姿を残そうと思わないこと。その理由は沖アミを潰したり砕いたりすることで、沖アミの体汁が出るからです。この体汁こそがマキエの粘りを増大させ、バラケ防止にもなってまとまり良くマキエが飛ぶようになるのです。スコップの使い方は、混ぜながらスコップの裏面を使って何度も叩きつけたり、擦り付けたりしながら入念に混ぜます。更にマキエを足で踏みつけながら、粘りをアップさせる人も居るくらいです。ちなみに私が使う集魚剤は、開発に携わったつり万の「グレナビ」です。マキエと仕掛け投入のインターバルを読めない釣り人でも、マキエ側から同調しやすい様に。縦の拡散を意識して製品化しています。なおかつ遠投時の粘りを持たせつつ、粘りすぎてマキエがバッカンにこびり付くことが少ない様、相反する特性のギリギリで仕上げたクロ用の集魚剤です。ヒシャクは釣研「マックフロートマスター/75Mハード」で、チタンカップの15㏄を多用しています。梅雨グロは湾内や地磯の方でも有力です。浅くそして遠くを意識して釣ってみて下さい。

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