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コラム 釣り雑学

週刊つり太郎に掲載された過去コラム

記事一覧

大きな誤算

いよいよ3月。春の足音が聞こえ始めたこの頃、週末ごとに良型チヌが釣れた! との釣果報告が入り始めた。私の中では大きな誤算だった。遅れているとは言え状況的に考えてもそろそろチヌを念頭に置いていないといけないシーズン。まさかの不意打ち、青天の霹靂だった。

釣果写真を拝見するといずれも乗っ込み前の状態のチヌ。自然とは正直である。水温や潮のサイクルの中でそのシーズンになると自然と行動も体もそのパターンで動き始める。カレンダー通りとは行かなくても、おおよそはやはりそのパターンが当てはまる。頭でこねくり回していた自分が恥ずかしい。これから各地でチヌが釣れ始めるはずだ。

ところで、磯のクロについても大きな誤算をしていたと感じた週。寒グロシーズンに突入し、なかなか微アタリが攻略できないと思っていたが、実は、全遊動仕掛けで狙っていると、ツケエがクロの遊泳層を通過してしまい、逆に釣れなくなるという話だ。

これも環境の変化や水温の変化によるところが大きいかもしれないが、クロの捕食層が実に狭い。そのタナにツケエが漂っていれば食ってくれるが、それより浅くても深くてもダメ。つまり全遊動仕掛けよりも半遊動仕掛けの方が釣れる確率が高いそうだ。もちろん釣り場にもよるが、釣れない時には釣法を変える必要があることを肝に命じたい。

私の頭の中で考えることは本当に打算が多い。だから気づかない内に自然に出し抜かれる。今年は反省につぐ反省。

  • 2017年03月03日(金)09時33分

ヤマメ解禁間近

今週号で掲載したヤマメの放流状況を取材する中で聞いた話。佐伯市の宇目町漁協と宮崎県延岡市の北川漁協で、この度、どちらの遊漁券を持っていても、県境を跨いで釣りが楽しめる方向性で話が進んでいるそうだ。具体的には、これから内水面管理委員会にあげられ議論され、本格的には来年度からの施行となりそうだ。

釣り人にとっても煩わしさがなくなるメリットがあり、両漁協にとってもメリットがある。宇目町漁協と北川漁協はそれぞれ同じ河川の上流と下流を管轄するため、このような方法が取れるわけだ。

もうひとつ望むなら、大分川漁協と大野川漁協の遊漁券統一化である。ヤマメ釣りを楽しむ釣り人ならお分かり頂けるかと思うが、両河川の上流部は編み目のように入り乱れているため、今釣っている場所がどちらの河川上流部か分からなくなることがある。遊漁券が統一されれば、河川から河川への移動に気を使わなくて済む。ただし、こちらは河川が異なるため、実現には難しい問題が多い。

全国的にもヤマメ釣りに関する規制ができる限り簡素化されるケースが増えている。それは、近年高齢化とともに運営が難しくなっている漁協の諸事情も垣間見える。

昔から釣り人と漁協は、相容れない敵対関係のような雰囲気があったが、徐々に近づき交わろうとする動きを感じる。釣り人にとっても漁協がなくなることは困る。双方のメリットを考えた動きが加速することに期待するこの頃…。

  • 2017年02月24日(金)09時37分

クラウドファンディングで魚道

クラウドファンディングという言葉をご存知だろうか?インターネットを介して資金を集い、目的を達成するといったシステムだ。昨年、お笑いコンビ・キングコングの西野さんが、絵本の制作費をクラウドファンディングで募集し、成功したニュースが話題になった。そのクラウドファンディングだ!

実は島根県静間川で、市民団体が魚道の改修工事費用をクラウドファンディングで募集し、支援総額1,043,000円を調達した。このクラウドファンディングなら簡単にお金を集めることができると思ったら大間違い。寄付者への連絡やリターン(謝礼)など、募金を集う側の皆さんが費やした労力と時間は並大抵のものではないそうだ。私が言いたいのは、お金を集める方法が広がったということ。今までなら行政や漁協を動かし、どうにかお金を集めるといった方法だけだったが、このクラウドファンディングを利用することで、もしかするとできなかったことができるようになる可能性もある。もしも、貴方が水辺に対する思いを持っているなら、ぜひとも活用して頂きたい。

その他、高校生が魚道に植石をしたという話もある。身近な川や川魚に対する思いが、一般市民を動かしている事実に頭が下がる。一般の方よりも魚に触れることが多い釣り人として、何かできることはないかと思案するこの頃。

源流から支流、大河と変貌し、最後に海へ注ぐ川。その川が再生すれば海も再生する。そんな思いに胸が熱くなる。

  • 2017年02月17日(金)11時35分

チヌ釣り場

釣り場に着くと「あ〜チヌが釣れそうだ!」と言うベテラン釣り師がいた。釣り始めのときは冗談だと思っていたが、釣り慣れてくると漠然とこの言葉の意味が分かるようになる。如何にもチヌが釣れそうな雰囲気を醸し出す釣り場があるのだ。言葉では説明し難いが、臭いや雰囲気で感じるものがある。

一般的には潮がガンガン流れるような場所ではなく、適度に沈み瀬が点在する場所。特に今の時期は足元の水深が浅く、駆け上がっているような場所を好む傾向が強い。これが分かる始めると、雑誌やネットの釣果情報で、魚の画像はもちろん、背景に写っている釣り場が気になってくる。こうなると、立派な釣りバカの仲間入りである。

ところが、これに当てはまらない個体もいる。特にこの時期はそういった傾向が強く現れる。雰囲気だけでは当てにならないのだ。おそらく時期によってエサの多い少ないなどが関係しているのだと思われるが、なんとも気まぐれでチヌらしいと感じる。とある名人はチヌのことを「海のカラス」と呼ぶ。鳥の中でもカラスは頭がいいと言われ、人間のすぐ近くでもテリトリーとし、時には人間をあざ笑うような行動もする。それがチヌと似ているというのだ。

チヌ釣りを始めるには、チヌ釣り場を探すことからスタートする。ここで間違うと全くチヌが釣れないので厄介だ。後は臭い…。寒チヌの時期は悩みが増える理由はここにある。あ〜チヌはどこにいるのか?

  • 2017年02月10日(金)10時02分

魚の産卵期

一般的に言われる旬とは、産卵期に入った魚のことを指す。産卵する準備に入った魚は体力を蓄える意味合いから盛んにエサを捕食する。また、往々にして脂が乗って美味しい魚となるため、昔から旬の魚は普段よりも高めで取引されている。

魚釣りにおいては、盛んにエサを食べるといった意味がより重みを増し、産卵に入った時期を狙う釣り方もある。この産卵期は魚にとってもドラマティックに変化する時期。ある魚は自らの体色を変化させ、メスに求愛する。また、別の魚は体を変形させる。産卵期に入った魚ならではの行動(繁殖行動)もあり、それらを加味して魚をハリに掛ける醍醐味があるのもこの時期ならでは…。

体の変化もさることながら、どのような魚が産卵期に残っているかも重要。より警戒心の強い魚が次へ命を繋げば、やはりそれだけ釣るのが難しくなるだろうし、環境の変化に強い個体なら、のちのちはより環境の変化に適応する魚ばかりとなるだろう。そのように徐々に変化しながら長い長い年月をかけて進化してきた。それが今我々が釣っている魚の子孫だ。産卵期には大昔から脈々と続く命を肌で感じる時期。だから不必要な命は取らず、できるだけ海に返してあげたい。

この冬を乗り越えれば、いろいろな魚が産卵期に入る。これも冬があるからその季節が巡ってくる。そう思うと、この寒さもなんだか耐えられそうな気がするこの頃。

  • 2017年02月03日(金)09時42分

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